ペットボトルで注意したいこと

ペットボトル飲料は衛生的にNG?問題なし?
ペットボトルを使う場合、気をつけることってなに?(リンク

ペットボトル水

飲みかけのペットボトルの危険性については、各国、あるいは各研究者によって、考え方が少々違うようです。

一度にたくさんの水分をとらないという人は、ペットボトルを開封した後、何日か置いておく人もいるのではないでしょうか。あるいは開封して飲んだものを、そこら辺において忘れてしまっていて、数日後に思い出すということもあるでしょう。
そのペットボトルは、危険ではないでしょうか?

ペットボトルの中は衛生的にセーフ? アウト?

ペットボトルは500mL程度の大きさのものであれば、直接口をつけて飲む人が多いと思います。ただでさえ、口腔内には細菌が多くいます。
その口をつけてペットボトルで飲み物を飲むとなると、ペットボトル内での細菌の繁殖や味の変化など、いろいろと不安な要素があります。
実はこのペットボトル内の細菌の問題というのは、国や研究者によって色々と立場が分かれるのです。

衛生的に問題がある!という立場

日本の研究や、イギリス、カナダなどは、どちらかというとペットボトル飲料は衛生的に問題があるという立場です。

日本における研究では、「ペットボトル飲料を唾液および手指で汚染させたときの細菌数の変化」についての研究において、ミネラルウォーターを15度と36度の条件下で、2時間後、5時間後、10時間後、20時間後にわけて細菌の数を測定した結果、両方の温度の条件下で、細菌の数が倍増したことが確認されています。この結果から衛生的に問題があると結論がされています。

また、他の研究では4度の条件下では、2時間後、5時間後、10時間後までは細菌の増殖が認められていますが、それ以降は細菌数が減少することも確認されています。

さらにイギリスやカナダにおいては、塩素消毒されている水道水と比べれば、ペットボトルの水はそもそも未開封でも細菌に汚染されているので、感染源になり得るとしています。

飲んでも健康に害はない!という立場

ドイツやノルウェーでは口を直接つけて飲んだとしても、自分の体の中にあった細菌がペットボトル内に微量入るだけであって、それが健康を害する結果にはならないとしています。

いずれの立場でも推奨されることは…

各国の意見の違いというのは、各国の水質基準の違いにもよりますので、一概にすべてを平等に並べて比較することはできません。

ただ、いずれの国においてもペットボトル飲料で推奨されるのは、
「コップに注いで」
「回し飲みを避け」
「開封後は冷蔵庫に保存する」
あるいは「開封後2時間以内に飲み切る」
という点で一致しています。

日本の水質基準は世界的に見ても比較的厳しいものですから、こうした研究においても厳しい結果が出るのは当然かもしれません。口をつけて飲んだペットボトルで必ず細菌感染を起こすわけではありませんが、その可能性はあるということは十分に承知しておきましょう。